そこなしににねなひび

なにもない

どこにも何もみあたらないとき

自分にとってにねというばしょは、

右にもひだりにも

上にもしたにも

前にもうしろにも

どこにもいけないときに

行くばしょのようだ。

 

どこにも行く場所もなく、かといって

どこにも帰る場所もなく、

 

やりたいことも何もなく、かといって

何もしないということが辛くて辛くてたまらないとき

 

泣くこともできず

怒ることもできず

光を見失い

真っ暗ななかで

 

絶望することもなく

ただ

 

全てが消えてしまったとき

 

 

いつも胸をあたたかくつつむ

愛するひとからの愛のことばは

こころの中心どころか

 

外側をかすることもなく

意味をなさぬとき

 

癒されたいわけでもなく

元気になりたいわけでもなく

 

なにひとつ

こころが動かなくなってしまった

そのとき

 

 

 

わたしは

にねのドアをあける。

 

 

 

そこだけは、

ただそこなしににねに、

そこなしにやさしく、

なにもない、ふかい

やさしさだけが

無限に

ひろがっている

 

そういうばしょであってほしい。