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しぜん

しぜん

重なる色の上を

唄うように、歩く。 その月の明かりに耳を澄ませて 何度でも 自分に 恋に落ちる。 蝉の声が 最後の一匹になるその朝陽に ひとつの季節が終わり すずむしの声が鳴り響く夜に、 あたらしいきせつはもう、始まっている。 昨日と明日が、重なりあう その淡く揺れる色の上を 今日が何色か 確認するように、 生きる。 <8月と9月の間>…

しぜん

incarnate

もともと、知っていることがあった。 そして、その知っていることを、せつめいするために、何かを経験した。 そのあとで、もともと知っていたことが、 語れるようになったら、経験が、ひつようなくなったりする。 言葉で語れるようになったら、 ことばが、必要なくなったりする。 おもいだす、刷新する、またおもいだす、刷新する、 そして次へバトンをわたすときに、 また知っていることすべてを一度捨てて、 そうすると […]…

しぜん すきなもの

石を、ひろう

    あるクリスマスのこと。   アメリカから、「石」が送られてきた。   「石」を贈るという感覚をもつ大人が、 一体どれくらいいるのだろうかとまず想った。 保育園で、公園にいった息子が拾ったどんぐりを 先生が袋に入れて、「これたおくんが拾ったどんぐりです」と言って渡してくれたことがあった。 そのときは気にもとめなかったが、 アメリカからはるばる海を渡って […]…

いのち おもいで しぜん

穴を掘る

夢見てきた魔法が すこしづつ使えるようになってきて わたしは裏山に来たのだ   裏山なんてドラえもんのセカイにしかないと思っていたのに うちのすぐ裏っかわは山だった   裏山に、もそ君の真似をして わたしは穴をほる。 いつでもどこでも穴ほりが趣味だったもそ君みたく スコップなんてもってないから おたまの柄でがりがりするのさ 穴なんてほった記憶は思い出しても見当たらないし がりが […]…

しぜん 経験

12月と雪

赤子の鳴き声を聞きながら、ベランダを見ると、雪が降っていた。 12月、暦のうえでは、まぎれもなく冬なのだろうけど なぜか、今自分の過ごしているこの空間について、 いつもの情緒的な感覚を全く覚えない自分自身と 目の前に散る ちいさな白いつぶつぶが 完全に分け隔てられているような気がした。   季節の変わり目の象徴的な雪になにも感じないなんて なにかが起こったのかな 景色はいつでも わたしの […]…