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かぞく

かぞく

17 タネ

山下のことが好きではない、という気持ちにさほど変化は見られなかった。その代わり、「愛してる」という家族に感じる特有の感覚が芽生えるまでにも、さほど時間がかからなかった。 彼は、献身的だった。暇人だからわたしにかまうのではなくて、目の前にいる、これ、と思ったものに対してあまり深く考えずにそれを大切に扱うことができた。 それは、ときどき自分のきもちを無視してまで進行するみたいだったけど、ある意味「自分 […]…

10 バレー

ほとんど満車の駐車場の屋上に上がった山下の車は、店の入り口からぐんぐん離れたところに進んでいった。 「ねえ、もっと近いとこ空いてるじゃん」とふてくされる私に答える間もなく手際よく車を降りる準備をしていた山下は、 バタンとドアを開けて間も無く5歳になる息子の相手をしながら 「タオ、いいか?お前のママを今日も歩かせるぞ」 と言った。   3年ぶりに見かけた私のアキレス腱について言及していた山 […]…

こたえ

”おかえりなさい”

      帰る、場所が   欲しかった       安心して いつも よりどころにできる場所       家族に、   憧れた         それがあれば 安心して いられると     そう思ったから     […]…